やさしい

甘露梅―お針子おとせ吉原春秋 (光文社時代小説文庫)

甘露梅―お針子おとせ吉原春秋 (光文社時代小説文庫)

この作家の小説は結末にぐっと来る。
途中も面白いのは勿論だけれど、最後の数枚、最後の数行で読者は救われたり安堵したりするのだ。
この小説も、主人公の「おとせ」が(現在なら「えっ?」と思う年齢で夫に先立たれ、おおきな子供が二人に孫もいる!)最後には可愛らしいひとりの女性となり、自分の幸せを掴むところがステキなお話だ。